太陽と風、島の土壌、寒暖の差などに恵まれ、柑橘類果物(シトラスパーク)の名で呼ばれる“瀬戸内のレモン”はお菓子に仕上げても妙を発揮します。 あの酸味と香りで素材のクセやバランスをととのえてくれます。輸入した柑橘ももちろん優れたものもありますが、酸っぱさの懐に潜む甘さは、刺激が少なくあくまでやさしく、ゆらゆらふわふわした奥ゆかしさがあるように思います。 この酸っぱさは恋。試作をくり返しながら、なんたって自分の食べるものは自分で作らなきゃ―と思わせてくれました。