広島で有名なのが、「もみじまんじゅう」。この「もみじまんじゅう」を洋風につくれないかと取り組んだのが、「もみじおぼろ」。ダックワーズの生地をもみじの型に流して、クリームを2枚のもみじではさみました。
ダックワーズはフランスのダックワーズ地方に伝わった小判型の伝統菓子です。でも、私たちがこのお菓子に発見したのは<侘(わび)>でしょうか。おぼろおぼろとした日本の味。ぜひこれを新しい魅力の和菓子にと、もみじの形をとりいれ「もみじおぼろ」と名づけました。口に含むとほろほろとくずれる、幻のようなおいしさ。
お菓子づくりを少しやっておりますと、おいしいお菓子は、シンプルな配合と材料の持味、そして丁寧な作業のくり返しにあることをいやおうなく感じさせられます。
例えばこのもみじおぼろは、思いきり泡立てた新鮮な白身に挽きたてのアーモンドと粉砂糖をゆっくり振り入れ、ほろほろと泡を消しながら混ぜていきます。
手ざわりのなかに深いところからじわっと湧いてくる力が感じられ、これは配合以上の味になってくるな…と予感できます。これはもう、人の技術を超えたところではないでしょうか。
このお菓子は不思議な味、おぼろおぼろした味---としか言えません。
広島を代表する名菓になればとおもいます。
生地に健康と美容によい本抹茶を使用した、「抹茶もみじ」が誕生しました。香ばしいアーモンドの風味と、かぐわしい抹茶風味。ゆずクリームをサンドして、いちだんとモダーンな和菓子感をかもし出しています。